動きやすい体づくりには、免疫力、体力、ぼけ防止が連動します。
例えば、過激な運動や過労をしますと免疫力が低下しますが、体力も同時に低下します。
2.1 免疫力
昔から「風邪は万病の元」と言われています。風邪にかかりますと、病原菌への抵抗力が下がり、いろいろな病気にかかりやすくなります。風邪を引いたら、速く治すことです。
免疫力は、風邪などの病原菌が体に入ってきたら、それをすぐ消してしまう消防車のようなものです。
免疫力を高めると同時に体力を維持するには、ストレスを防ぎ、五快(快眠、快食、快運、快水、快便)が必要です。これは、3.項で説明します。
笑ったり、体温を高めると、免疫力が高くなると言われています。
2.2. 体力
体力は、日常生活において支障のないように体を動かす能力です。
体力を保持するには、五つの要素があります。それは、持久力、筋力、バランス能力、柔軟力、瞬発力のです。
① 持久力とは、物事をしている姿勢、運動している姿勢を、持続的に続けられる能力です。それには、根気が伴います。歩き続ける力や走り続ける力は、脚力と呼びます。
② 筋力とは、筋肉が収縮して出す力です。これは一回に物を持ち上げる力や握力の大きさです。
③ バランス能力とは、静止している姿勢や動いている姿勢が不安定になったら速やかに元の姿勢に戻す能力です。
バランス能力がよければ、つまずいても転ばずに、元の状態に戻せます。
これには、ほぼ全身の筋力を高めることです。
④ 柔軟力とは、筋肉や腱が伸び縮みする能力で、体の動きの柔らかさです。柔軟力が高いとケガの予防に役に立ちます。
⑤ 瞬発力とは、素早く強い力を発揮する能力です。高くとぶ、遠くへとぶ、遠くえ投げる、持ち上げるなどの働きがあります。
2.3. ボケ防止
ボケは、認知症というれっきとした病名があります。ここでは、カタカナの「ボケ」という言葉を使います。
ボケとは、脳の働きが鈍くなることから起ります。脳の働きを鈍くさせないためには、脳トレといわれる脳を使うことと休めることが必要となります。いくつか例を示します。
・ 感覚器官で感じたことを、意識的に考動(こうどう)します。考動は造語で、考えて行動することです。この行為を繰り返しながら、物事を進めます。
・ 思ったら、人と話をしたり、その時にやりたいことをしたり、好きなことをしたり、適度の運動などをすることです。
・ 朝晩の布団の上げ下ろしはいいです。
・ 食事の献立を考えて、料理します。食事の段取り、食事中の会話、食後の片付けをします。
・ 空になった牛乳パックやティッシュペーパーが溜まったら、手袋をはめて、解体し、紙袋に収め込みます。