8.タイパ、コスパ、スペパの違い

 この三つは、使用した時間や費用、使える空間に対してどのぐらいの効率が得られるかを見る度合いです。これは、個人、家庭、会社でも適用できます。

1. タイパ

 タイパとは、タイムパフォーマンスの略です。タイパは、使った時間に見合う効果で、「時間効率」と云います。
 時間の使い方には、対象とする時間内にどのぐらい集中するかの度合いが大きく影響します。もう一つは、自分の好き嫌いや能力の限界もあります。
 タイパを適応能力、多能能力、時間短縮(時短)に分けて、説明します。

1.1. 適応能力
 学業、仕事、家事、料理、趣味、芸事などの対象において、所定の時間内に出来る人と出来ない人があります。これは、その人に備わっている適応する能力に違いがあります。
 その適応する能力を補うには、その能力を身に付ける時間が必要となります。

1.2. 多能能力
 やるべき対象を兼務することです。一日の中での複数の対象をこなすとか、曜日によって対象を変えるなどがあります。

1.3. 時間短縮(時短)
 やるべき対象を短い時間で行うことです。極力お金を使わず、いくつか例を示します。

① 動画や録画を倍速で視聴
 動画や録画を倍速で視聴しますと、短時間で元の動画や録画と同じ満足度が得られます。
② 拾い読み
 本、新聞、資料などを、間隔を空けてこれはと思おう所を拾い読みしますと、短時間で全体の内容を把握することができます。これは、それなりのコツが要りますが。
③ 冷凍食品
 冷凍食品は、具材が下処理されています。電子レンジや炒めることで、簡単に料理できます。
④ 食品の缶詰
 食品の缶詰は、具材が下処理されています。缶詰を開ければ、すぐ食べれます。
⑤ デジタル技術とAI技術の進化
 デジタル技術とAI技術の進化のお陰で、家に居ながら、短時間で情報の収集、仕事や仲間達との交流・会合ができます。
1.4. 新たな価値への挑戦に向かないタイパ
 タイパは、対象の途中過程を省き、短時間で成果を出すことを主体としています。そのため、タイパは、日常的に繰り返し行われる定型業務(ルーチン)に向いています。
 しかし、学校・会社・資格などの受験、探求心や創造性など新たな価値を見つける未知への挑戦は、タイパには向きません。

2. コスパ
 コスパとは、コストパフォーマンスの略です。コスパは、使った金額に見合う効果で、「費用効率」と云います。
 これは、「物を買う」や「娯楽や催し物」などに使うお金が、得られたものが金額に見合う効果があるかです。
 物によっては、故障などの無料保証などアフターサービスが付いているとか、対応してくれた人の親切さなどがあります。これは、コスパ以外の要素が大きい場合もあります。

3. スペパ
 スペパとは、スペースパフォーマンスの略です。スペパは、限られた空間と面積に見合う効果で、「空間効率」と云います。
 家庭のスペパは、部屋と押し入れ等の有効活用と見た目のすっきり感が図れます。
 部屋の使い方としては、家具の配置を変え、収納方法を見直します。無駄な物を捨てることと保管場所を取る物を買わないことです。
 空間としては、壁面の活用も大事です。

 在宅勤務の場合は、どこかの空間を空けて、仕事場や資料の置き場所にします。
 在宅勤務の人が増えると、会社も大きな空間・面積を縮小することも出てきます。