25-28 敬老の日について

1. 老人の呼び名
 老人の呼び名は、満年齢に達した時と関連があります。それを一覧します。
 先人の知恵はすごいですね。

2. 老人の日の起源と経緯
2.1. 起源
 昭和22年(1947年)、兵庫県多可郡野間谷村(現・多可町)で、農閑期の気候がよい9月15日を「としよりの日」と定め、敬老会を開くことにしました。
 昭和25年(1950年)に、兵庫県全体に行われるようになりました。
 これが、全国に広がりました。

2.2. 老人福祉法の制定
① 年齢
 昭和38年(1963年)に制定された「老人福祉法」の第五条の四に、「65歳以上の者」とされています。

② 老人について
 同法の二条に、「老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする。」とあります。

③ 老人の日及び老人週間
 同法の第五条に「国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促すため、老人の日及び老人週間を設ける。」
 「老人の日は九月十五日とし、老人週間は同日から同月二十一日までとする。」とあります。

④ 百歳になった高齢者の祝い
 老人福祉法の制定に伴い、老人の日の記念行事として百歳を迎える高齢者に内閣総理大臣からのお祝い状と記念品を贈呈されるようになりました。
 百歳になる高齢者が増えることにより、贈呈する内容が変わっているようです。

3. 祝日
 昭和41年(1966年)に「国民の祝日法」が改正され、「老人の日」を「敬老の日」に変え、祝日にしました。
 平成13年(2001年)に「ハッピーマンデー制度」の施行により、敬老の日が9月第3月曜日に変更しました。
 現時点における9月中旬の行事は、敬老の日(祝日、第3月曜日)、老人の日(9月15日)、老人週間(9月15日から9月21日)があります。複雑ですね。

 今年(2025年)は、奇しくも「敬老の日」が9月15日となり、「老人の日」と重なります。
 個人的には、祖母の命日が9月15日なので、老人の日と同じで覚えやすいです。

4. 「青春」の詩と老いる原因
 原作はサミュエル・ウルマンで、訳詞が岡田義夫の「青春」の詩があります。
 その冒頭の一節と老いる原因の一節を紹介します。

 『青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。』

 『年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
  歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。

 『希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。