25-23 きのこは体にいい

1. まごわやさしいね
 「まごわやさしい」は、食材の頭文字を語呂合わせにつないで、和食の基本の合い言葉だそうです。自分は、これに「ね」を追加しました。
 そうしますと、食材を8つに分類し、よりよい健康的な食生活をできると思います。これを、次表にまとめました。

2. きのこは体にいい
 自分では、10年ほど前からきのこを毎日味噌汁に入れて食べています。きのこは、いろいろな種類を組み合わせて食べています。

 きのこは体にどういいのか分かりませんので、きのこの効用について調べて見ました。
 きのこは、全般的にカロリーが低く、多くの食物繊維が豊富で、ビタミンB群やビタミンD、カリウムなどの多くのミネラルを含んでいます。特に、乾燥させることで栄養価が増すものもあります。

2.1.低カロリー
 きのこは9割が水分で、低カロリーの食材です。

2.2.物繊維
 きのこは、キャベツなどの野菜を上回る豊富な食物繊維を含んでいるそうです。
 食物繊維は近年、5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)に次ぐ第6の栄養素と云われています。

① 不溶性食物繊維:食物繊維が腸の働きを助け、腸内細菌のバランスを整え、便通をよくします。
② 水溶性食物繊維:血糖値の上昇を抑え糖尿病の予防、血液中のコレステロール濃度を低下させ動脈硬化の予防に役立ちます。
③ 免疫力:食物繊維の一種「β(ベータ)グルカン」などの多糖類が豊富に含まれているので、免疫細胞を活性化させる働きがあります。これにより、風邪などの感染症予防に役立ちます。

2.3.ビタミン系
(1) ビタミンD
 きのこには、ステロールの一種である脂溶性物質のエルゴステロールが含まれています。
 これは、紫外線(UV)を浴びるとビタミンD2(エルゴカルシフェロール)に変化します。このビタミンD2は、カルシウムの吸収を助け、骨の代謝に関わる重要なビタミンです。

(2) ビタミンB群
 ビタミンB群は疲労回復、脂質の代謝促進、健康な肌や髪の生成の役割を果たします。 きのこに含まれているビタミンB群を説明します。
① ビタミンB1
 ビタミンB1は、糖質代謝や疲労回復に欠かせません。
 ビタミンB1が不足しますと脚気(かっけ)になります。脚気になると、全身の倦怠感、食欲不振
② ビタミンB2
 ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康を保ち、脂質代謝にも関わるので「発育ビタミン」「美容ビタミン」とも呼ばれます。
③ 葉素(ビタミンB9)
 葉酸は、赤血球の形成や細胞の増殖にも関わり、不足すると貧血の原因になります。
 また、胎児の発育、特に初期発達に必要な栄養素であることから、妊婦は積極的に摂取を推奨されています。
④ ナイアシン(ビタミンB3)
 ナイアシンは、全身の健康に関わり、脂質、糖質、タンパク質の代謝を促進し、皮膚や粘膜の健康を維持します。
⑤ パントテン酸(ビタミンB5)
 パントテン酸はエネルギー代謝に関与し、ストレスへの抵抗力を高める働きも期待されています。
⑥ ビオチン(ビタミンB7)
 ビオチンは皮膚や髪の健康維持に関わるビタミンです。

2.4. ミネラル
① カリウム
 カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、高血圧を予防します。

3. きのこの主な栄養素
 近所のスーパーで売っているきのこ7種類の主な栄養素を調べました。
 以下に、それぞれのきのこの主な栄養素と特徴をまとめました。
 栄養素の詳細は、前の2項を見てください。

① しいたけ
 ビタミンD(豊富、特に乾燥品、骨の健康)、食物繊維(不溶性)、エリタデニン(しいたけ特有の成分、血圧・コレステロールの低下)、カリウム豊富、葉酸。

② えのきだけ
 ビタミンB1(きのこの中で含有量最大)、ビタミンB2、ナイアシン、食物繊維(特に不溶性)、βグルカン(免疫力向上)、カリウム、鉄。

③ ぶなしめじ
 ビタミンD、食物繊維(不溶性)、オルニチン(きのこ類で含有率大、アミノ酸の一種、肝機能の改善、疲労回復)、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、カリウム。

④ まいたけ
 βグルカン(免疫力向上)、ビタミンD(キノコ類で最大含有量)、ナイアシン、ビタミンB2、カリウム、食物繊維(不溶性)。

⑤ エリンギ
 食物繊維(不溶性)、ビタミンB群、ビタミンD、カリウム、βグルカン

⑥ なめこ
 食物繊維(水溶性で、血糖値の上昇を抑える)、ビタミンB群(葉酸、ビオチン)、カリウム。

⑦ きくらげ
 ビタミンD(きのこの中でも含有量最大、乾燥品)、カルシウム(きのこの中でも含有量最大)、鉄分(貧血予防)、食物繊維(水溶性)、カリウム、βグルカン

4. きのこの料理の注意事項
 きのこを水洗いしすぎると、食物繊維やビタミンB群が水で流れ出てしまいます。
 汚れが気になる場合は、湿らせたキッチンペーパーなどで軽く拭き取りをします。
 煮汁ごと食べられる味噌汁やスープなどにすると、効率的に摂取できます。