26-2 冬は三つの首を冷やさない 

1. 寒中とは
 「寒中」とは、一年で最も寒さが厳しい時期をさす言葉です。

1.1. 寒中の期間
 寒中の始まりは、「寒の入り(かんのいり)」から「寒の明け(かんのあけ)」までの約30日間をさします。
 「寒の入り」は、暦の上で二十四節気の「小寒(しょうかん)」(1月5日頃)のことです。
 「寒の明け」は、立春の前日・節分(2月3日頃)のことです。
 寒中の期間の真ん中に「大寒(だいかん)」(1月20日頃)があり、一番寒い日です。

1.2. 寒中見舞い
 年賀状の返信が遅れた場合、喪中で年賀状が出せない場合、厳しい寒さの中での挨拶状として「寒中見舞い」を送ります。その時、「寒中お見舞い申し上げます」と書きます。
 寒中見舞いができる期間は、寒中の期間です。

1.3. 寒中の行事
① 寒稽古(かんげいこ)、寒修行(かんしゅぎょう)
 武道や芸道において、「寒稽古」が行われます。
 また、滝に打たれる「寒修行」もこの時期に行われます。
② 寒中水泳
 凍てつくような海や川に入り、無病息災を祈ったり、精神を鍛えたる「寒中水泳」があります。

③ 寒造り(かんづくり)
 寒中の冷たく清らかな水は雑菌が繁殖しにくいため、醸造に適しているとされています。
 寒酒(かんざけ)は、寒中に仕込まれる日本酒。
 寒海苔(かんのり)は、寒中に採れる風味豊かな海苔。
 寒蜆(かんしじみ)は、冬に旬を迎え、身が締まったシジミ。

1.4. 寒中を乗り切るための食べ物
 昔から「寒」のつく食べ物は体に良いとされています。
 寒たまごは、寒中に産み落とされた卵は滋養強壮に良いとされ、食べると一年間健康に過ごせると言われています。
 寒餅(かんもち)は、寒中に搗(つ)いた餅です。保存性が高く、縁起物としても扱われます。

2. 冬に首を冷やすとどうなるか
 冬に首を冷やしますと全身に悪い影響を及ぼします。
2.1. 冷えた血流が免疫力を低下する
 首には太い血管(頸動脈・静脈)が通っており、冷えた血流が全身を巡ると体温が急激に奪われます。
 手足が冷え、内臓の働きが鈍くなり、免疫力が下がり風邪などを引きやすくなります。

2.2. 自律神経が乱れ頭痛・だるくなる
 首周辺には自律神経の中枢が集まっているため、冷えると体が緊張し交感神経が過剰に働きます。
 その影響として、 首や頭の筋肉が硬くなり、頭痛やだるさがでます。

2.3. 血流が鈍くなると首や肩がこる
 首を冷やすと筋肉が緊張して、首や肩がこり、痛みにつながります。

2.4. 皮膚トラブルや凍傷のリスク
 冬の外気で首を長時間冷やと、血管が凝縮し、血圧が急激に上がり、皮膚障害や凍傷のリスクもあります。

3. 首を冷やさない対策
3.1. 三つの首を温める
 首、手首、足首は血管が浮き出ている場所です。ここを温めるだけで体感温度が良くなります。
 乳首は関係ありません。 

3.2. 外気を遮断
 首にマフラーを巻き、手首に手袋をはめ、足首にレッグウォーマーをはきます。

3.3. 温かい食事で内部から温める
 温かい食事をとると、体の内部から温まります。

3.4. 室温と湿度をほどほどに
 部屋ごとの温度差を減らします。
 室温と湿度を居心地のいいように暖房で調整します。
 湿度の高低を調整するのに加湿器・除湿器があります。
 加湿器がない場合、洗濯物を部屋干したり、やかんでお湯を沸かし蓋を開けるのもいいでしょう。